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新しい抗HER2薬

近年がんの治療薬は目覚ましい進歩をとげています。

乳がんの治療薬も良い薬ができています。

新しい抗HER2薬

乳がんの薬物療法は、近年、目ざましい進歩を遂げている。

なかでも、HER2陽性の患者さんに適応する分子標的薬ハーセプチン*が登場して以降は、ホルモン受容体陽性の患者さんに対するホルモン療法と合わせて、4つに分類されたサブタイプごとの治療法が明確に定められた。

それによって、再発率の低下、予後の向上、生存率アップが進んでいる。

HER2陽性の人は、乳がん全体の15~20%ぐらいといわれている。HER2とは細胞の表面にあるタンパクで、細胞の増殖や分化にかかわっている。ハーセプチンは、このHER2に結合することによって、増殖や分化ができないようにブロックする薬なのだ。

そもそもハーセプチンが登場する前は、HER2陽性の乳がんは、細胞の増殖分化が速いため、再発の可能性が高い予後の悪いタイプとされていた。しかし、ハーセプチンが投与できるようになった以降は、予後が大幅に改善されてきた。

そのようなHER2陽性の乳がん患者さんのなかでも、手術不能または再発乳がんの人々への朗報があった。2013年6月に承認され、8月に発売が予定されている新しい抗HER2治療薬であるパージェタ*の登場だ。

この薬の臨床試験である『CLEOPATRA試験』(国際共同第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照無作為化臨床試験)は、2008年2月に国際的に始められた。日本も翌年7月から参加し、この結果に基づいて、今回、日本でもパージェタが承認に至ったのだ。

「がんサポート」より引用

   ハーセプチンに次ぐHER2陽性の乳がんに対する分子標的薬です。

   手術不能や再発乳がんの患者様にとっては朗報ですね。

HER2を2つの部位でがっちりブロック

パージェタの作用機序を簡単に説明しよう。

ハーセプチンは、細胞の増殖や分化を促すHER2の外側の領域のある一部分に結合して、そこからの刺激を抑える。それに対してパージェタは、HER2がほかのHERファミリー(HER1からHER4まである)との結合をする部位に結合し、HERファミリーの結合を直接ブロックすることで細胞増殖シグナルを抑えることができる。そのなかでも、もっとも強い細胞増殖シグナル活性を促すといわれる、HER2とHER3の結合をブロックすることで効果を発揮するのだ(図4)。

さらにパージェタハーセプチンは、HER2の異なる部位に結合するため、2剤を併用すれば包括的に、より効率的にHER2シグナルを遮断できることになる。

■図5 パージェタ+ハーセプチン+タキソテールの投与スケジュール

パージェタハーセプチン+タキソテール3剤の投与スケジュールは、図5のようになる。

3週間ごとの投与で、初回はパージェタ840mgを60分間で投与する。続いて、ハーセプチン8mg/kgを90分間で投与後、タキソテール75mg/m2を60分で投与する。

初回投与で安全性に問題がなければ、2サイクル目以降は、パージェタ420mgを30分間で投与後、ハーセプチン6mg/kgを30分間で投与し、その後、タキソテール75mg/m2を60分間で投与する。タキソテールを副作用のために中止した場合でも、パージェタハーセプチンによる治療は継続できる。

「がんサポート」より引用

ハーセプチン治療中もパージェタ併用効果に期待!

「試験では、術前術後の補助療法後、無病期間を1年以上経てから再発した人が約5割、ハーセプチンを含む治療から無病期間を1年以上経て再発した人が10%含まれています。ハーセプチンを含む治療後に再発した人は、無治療で再発した人よりは効果が少し劣るものの(無増悪生存期間中央値が無治療群21.6カ月、ハーセプチン治療群16.9カ月)、パージェタを使うことによって増悪までの期間を延ばすことができました(パージェタ群16.9カ月、対照群10.4カ月)。

今後、どういう条件の患者さんにパージェタを併用するかは治療を通じて検証していく必要はあります。たとえば局所再発やリンパ節転移のみの症例などについては、2剤でいいのか、3剤がいいのかを判断するということです。しかし、今のところは延命効果を考慮すると、最初から3剤併用することが推奨できると考えています」

また、従来の治療であるハーセプチンタキソテールの2剤併用での治療が進行中の手術不能または再発乳がん患者さんについても、「承認と同時にパージェタを併用して治療するべきです」と堀口さんは話す。

「がんサポート」より引用

   ハーセプチン+タキソール+パージェタで併用して治療を行うのが良いようです。

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